2025年７月８日、「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律の一部を改正する法律の施行期日を定める政令」及び「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律施行令の一部を改正する政令」が閣議決定されました。
背景
「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」は、鳥獣の保護及び管理を図るための事業を実施するとともに、猟具の使用に係る危険を予防することにより、鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化を図り、もって生物の多様性の確保（生態系の保護を含む。）、生活環境の保全及び農林水産業の健全な発展に寄与することを通じて、自然環境の恵沢を享受できる国民生活の確保及び地域社会の健全な発展に資することを目的としています。
近年、ヒグマ、ツキノワグマ及びイノシシを始めとする大型獣の人の生活圏への侵入が相次いでおり、人身被害の件数が顕著に増加しています。大型獣の人の生活圏への侵入に対しては、現行の銃猟規制では効果的かつ機動的に対処することができず、地域住民や捕獲従事者を始めとする人の生命又は身体に危害が及ぶ事案が発生しています。
2024年７月に開催された「鳥獣保護管理法第38条に関する検討会」において、法第38条の改正に関する対応方針が取りまとめられ、同方針も踏まえて第 217 回国会において成立した、鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律の一部を改正する法律（以下「改正法」という。）を施行するため、改正法において下位法令に委任された事項等について政省令の改正を行うこととなり、改正案について2025年５月21日から同年６月19日までの間、パブリックコメントが行われました。
その結果を踏まえ関連政令が閣議決定されています。
改正の概要
・同政令（要綱）.pdf
・鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律施行令の一部を改正する政令（案文・理由）.pdf
・同政令（要綱）.pdf
・鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律施行規則及び環境省関係構造改革特別区域法第三十五条に規定する政令等規制事業に係る省令の特例に関する措置を定める省令の一部を改正する省令.pdf
・鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律施行令の一部を改正する政令案等に関する意見募集の結果について.pdf
以下、改正される法律施行令、法律施行規則について、項目を抜粋して記載しますので、詳細は各資料をご参照ください。
（１）鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律施行令の一部改正
① 危険鳥獣について：ヒグマ、ツキノワグマ及びイノシシ
② 緊急銃猟を実施する者の要件：略
③ 緊急銃猟の実施に伴う人の生命又は身体に対する危害を防止するための通行の禁止又は制限の手続：略
（２）鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律施行規則の一部改正
① 危険鳥獣に類する鳥獣：ニホンジカ
② 緊急銃猟を実施する者の要件：略
③ 通行の禁止又は制限：略
④ 補償請求：略
スケジュール
【施行】2025年９月１日
出典
〇e-GOV＞「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律施行令の一部を改正する政令（案）等」に関する意見募集の結果について
