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ISOマネジメントシステム規格に「気候変動への配慮」が追加されました。

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2024年2月23日、ISOマネジメントシステム規格に「気候変動への配慮」を追加する追補改正が行われました。

速報:全MSSに追補規格発行!!【ISO周辺情報館】 | テクノファ動画ポータル
現行の全ISOマネジメントシステム規格に【気候変動】に関わる要求事項が2024/2/23に追補版とし

変更の概要と意図

以下にリストした31のISOマネジメントシステム規格に、「気候変動への配慮」を追加する追補改正が行われ、2024年2月23日付で発行されました。

この追補改正は、気候変動の課題について、組織が確実に考慮することを意図しています。

ただし、IAFとISOの共同声明書では、以下の様に書かれており、例えば労働安全衛生マネジメントシステムや道路交通安全マネジメントシステムの審査において、気候変動を不相応に考慮したものに変えることは、今回の変更の意図するところではない、ということも記載されています。

審査等に関しては、今後更なるガイダンスが提供される予定です。

It is not the intention of the changes to (for example) turn a health and safety management system audit or aroad traffic safety management system audit into one that disproportionality considers Climate Change,though this does not of course understate the importance of Climate Change.
(出典)IAF,IAF/ISO Joint Communiqué on the addition of Climate Change considerations to Management Systems Standards(2024-02-22).

4.1への追加

4.1「組織の状況の理解」に次の一文が追加されました。

  • The organization shall determine whether climate change is a relevant issue.(参考訳…組織は、気候変動が関連する課題であるかどうかを決定しなければならない。)

4.2への追加

4.2「利害関係者のニーズ及び期待の理解」に次の一文が追加されました。

  • NOTE: Relevant interested parties can have requirements related to climate change.(参考訳…注記:関連する利害関係者は、気候変動に関する要求事項を持つこともできる。)

 

対象となるISOマネジメントシステム規格

以下、31のマネジメントシステム規格が対象となります。今後、開発/改訂中のすべての新しい規格にも適用されることとなっています。

  1. ISO 9001:2015(品質マネジメントシステム-要求事項)
  2. ISO 14001:2015(環境マネジメントシステム-要求事項及び利用の手引)
  3. ISO 45001:2018(労働安全衛生マネジメントシステム-要求事項及び利用の手引)
  4. ISO/IEC 27001:2022(情報セキュリティマネジメントシステム-要求事項)
  5. ISO 22000(食品安全マネジメントシステム-フードチェーンのあらゆる組織に対する要求事項)
  6. ISO 50001:2018(エネルギーマネジメントシステム-要求事項及び利用の手引)
  7. ISO 22301:2019(事業継続マネジメントシステム-要求事項)
  8. ISO/IEC 20000-1:2018(サービスマネジメントシステム要求事項)
  9. ISO 22163:2023(ISO 9001:2015および鉄道分野での適用に関する特定要求事項)
  10. ISO 39001:2012(道路交通安全(RTS)マネジメントシステム-要求事項及び利用の手引)
  11. ISO 28000:2022(セキュリティマネジメントシステム-要求事項)
  12. ISO 30401:2018(ナレッジマネジメントシステム-要求事項)
  13. ISO 21001:2018(教育組織に対するマネジメントシステム-要求事項及び利用の手引)
  14. ISO 41001:2018(ファシリティマネジメント-マネジメントシステム-要求事項及び利用の手引)
  15. ISO 44001:2017(提携事業関係のマネジメントシステム-要求事項及び枠組み)
  16. ISO 37001:2016(贈収賄防止マネジメントシステム-要求事項及び利用の手引)
  17. ISO 21401:2018(宿泊施設の持続可能性マネジメントシステム-要求事項)
  18. ISO 21101:2014(アドベンチャーツーリズム-安全マネジメントシステム-要求事項)
  19. ISO 37101:2016(持続可能な開発のためのマネジメントシステム-要求事項及び利用の手引)
  20. ISO 19443:2018(原子力安全にとって重要な(ITNS)製品及びサービスを供給する核エネルギー部門のサプライチェーン内の組織によるISO 9001:2015の適用に関する特定要求事項)
  21. ISO 29001:2020(部門別品質マネジメントシステム-製品及びサービス供給組織に対する要求事項)
  22. ISO 16000-40:2019(室内空気-第40部:室内空気の品質マネジメントシステム)
  23. ISO 15378:2017(医薬品の一次包装材料-適正製造規範(GMP)に準拠したISO 9001:2015の適用のための特定要求事項)
  24. ISO 30301:2019(記録のためのマネジメントシステム-要求事項)
  25. ISO 34101-1:2019(カカオの持続可能性マネジメントシステムの要求事項)
  26. ISO 35001:2019(研究所及びその他の関連組織のバイオリスク管理)
  27. ISO 37301:2021(コンプライアンスマネジメントシステム-仕様に関するガイダンス付きの要件)
  28. ISO 46001:2019(水効率マネジメントシステム-使用ガイダンス付きの要求事項)
  29. ISO 14298:2021(グラフィック技術-一般証券印刷プロセスの管理)
  30. ISO/IEC 19770-1:2017(ITアセットマネジメントシステム-要求)
  31. ISO 18788:2015(プライベートセキュリティ業務のマネジメントシステム-要求事項及び使用の手引)

出典

ISO/TMB/JTCGのサイト

IAF and ISO Publish Joint Communiqué(2024-02-23)

IAF > IAF/ISO Joint Communiqué on the addition of Climate Change considerations to Management Systems Standards(2024-02-22).マネジメントシステム規格への気候変動への考慮事項の追加に関するIAF-ISO共同声明

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